測量と境界確定??
土地売却の際に行う用地(土地)の測量とは、「土地境界確定測量」といい、土地と土地の境界を調査・確認・確定を行い、実際の土地の面積を把握し、測量図を作成する作業のことを言います。
※測量には、このほか新築住宅建築時等に土地の高低調査を行う「土地現況測量」があります。
境界の確定は、現地で土地の権利者それぞれが立ち合いの元、境界確認書に記名押印し書類を交わすほか、「境界杭」と呼ばれる杭を境界点に設置することで土地と土地の境界線を確認し合います。
土地売却時の測量と境界確定は、境界に関するトラブルを未然に防ぐため、また土地の売買価格を実測面積で決めるために行われています。
土地の売却時には境界確定測量をした方が良い?
土地の売却時には、絶対に測量をしなければいけないというわけではありませんが、買主の方からの要求で測量をすることが多いようです。
土地の売却時に行われる測量のことを「土地境界確定測量」といいます。
土地の間にある境界を、きちんと調べて確認した後に確定させることで、現状の面積を計測し、測量図の作成をすることです。
測量は、他にも新築住宅を建てる際に行われる「土地現況測量」があります。土地現況測量では、土地の高低を計測します。
測量をしなければならないケースとは?
以前は登記簿謄本(登記事項証明書)に掲載されている面積の数値を元に売買取引をすることが多かったのですが、実際に測量をしてから売買取引をする「実測売買」が主流になっています。
では必ず測量しないといけないケースとはあるのでしょうか?
結論から言うとあります‼以下4つのケースの場合です。
①境界に塀やフェンスなどが何も無い
②境界杭が見当たらない
③地価が高い地域の土地(面積が1m2違うだけで価格に大きな差が出る)
④相続税を物納で収める場合
測量にかかる費用ってどれくらい?
測量や境界の確認および確定は、土地家屋調査士が行います。
仲介を依頼した不動産会社からの紹介が一般的ですが、売主もしくは買主の知合いから見つけてくることもあるようです。
測量費用の一般的な平均金額は、35万円から50万円が一般的となっています。
測量は土地の売買を目的とし、土地の面積は30坪から100坪です。それぞれの境界に対しての立ち会いや、境界杭を設置したり、道路や水路を確定します。
官民立ち合いのもとに行われる測量費用の平均金額は、60万円から80万円のあいだとなっています。測量は土地の売買を目的とし、市や国の職員が立ち会います。
それぞれの境界に対しての立ち会いや、境界杭の設置を行い、道路や水路の確定をします。
費用が高額になるケースとは?
上記費用は最も一般的な平均費用であり、場合によってはもっと高額となる場合があります。
①官民立ち会いをする必要がある(市有地・国有地に面している等)
②印鑑証明書取得が必要
③土地の形が複雑
④近隣と紛争が発生している土地
また、広い面積の土地はそれだけ境界確定測量費用が増します。~200坪で約80~150万円、~1000坪で100~200万円が平均ですが、民間立ち合いが必要であったり、イレギュラーが重なって300万円以上かかったケースもあるようです。
測量費用の負担は売主?買主?
特に決まりはありませんが売主が負担することが一般的なようですが基本的には話合いにより決まります。
ただし買主からすれば、どこまでの土地を売ってもらうのか分からないと買う気にもならず契約が進まないことがほとんどですし、面積と境界が確定されていない土地は不安が残ります。
買主からこの土地を売ってください、と頼み込んで売却してもらう場合は買主負担になることもあるのですが、一般的にはトラブル回避やスムーズな取引を行う為に事前に測量をし売主が費用を負担することが多くなっています。
確定測量の進め方とその期間は?
上記記載のように土地境界確定測量は、土地家屋調査士によって進められていきます。
1.資料の調査
まず公図や登記簿、地積測量図、その付近で過去行われた境界確定資料、境界トラブルの有無などが調査されます。この時点で通常見積書が出され、かかる費用が分かります。
2.隣接地の所有者へ挨拶
測量する前に現場作業の趣旨説明を兼ねて近隣へ挨拶を行います。
3.測量
現地の境界調査・測量を行います。測量結果を基に境界確定の協議を各方面と行い立ち合いの準備を行います。
4.関係者の境界立会い
官民や隣接地の所有者など関係者の現地立ち合いが行われます。隣接地でなくても、道路を挟んで反対側の土地所有者も立ち合う必要がある地域もあります。関係者全員の承諾を得られなければ境界を確定することはできません。
5.境界杭(境界標)の埋設
関係者全ての承諾を得たうえで境界杭が設置されます。境界杭はコンクリート杭・金属プレートなど様々な形状があり、その場所に合わせて埋設されます。
6.書類作成
今までのデータを基に図面など登記申請に必要な書類が作成されます。
境界確定までの期間は3ヶ月~4ヶ月
通常、依頼から境界確定までにかかる期間は3~4か月が平均です。ただ先にも述べたように、隣接地の所有者すべての承諾が得られなければ境界確定は不成立となります。その場合は協議が長引き、境界確定に1年以上かかるケースや境界確定が最終的に出来なかったケースもあります。
近隣トラブルの予想される土地では、事前に境界確定を済ませておくことをお勧めします。境界確定を済ませておけば、売買や相続時に時間がかからずに済みます。
まとめ
土地の売却時には、事前に土地確定測量をしておいた方が、売買取引がスムーズになります。引渡し後の売主様、買主様、隣地の方とのトラブルの防止にもなります。また境界が確定していることで、面積も登記簿の数値ではなく実寸が把握できるため、買主の安心にもつながると言えるのではないでしょうか?
不動産売却について
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